普通の子どもを立派な大人に育てる -その5

ヴァージン航空をはじめとするヴァージングループの創業者リチャード・ブランソン卿は、世界有数の巨大な企業体のオーナーです。しかし二十歳のころの彼は、読み書き、数学が苦手な高校中退者でした。2009年7月のサクセス・マガジンは、「忍耐力、想像力、勇気が彼の転換を支えたのだ。彼の家族が彼の独立心と企業精神を育てた。例えば読み書きが苦手な失読症などとの苦闘から、彼の強さは生まれたのだ。今でも数字は信じないと述べている。だが、超人的な対人能力や直感を信じる力を養い、不足する部分を他の面で傑出することで補ったのだ。」と報じています。ノーベル賞作家の大江健三郎の息子の光は脳に障害を持って生まれた結果、盲目で発達障害もありました。ところが、成長するにつれて鳥の鳴き声に興味を示すことに彼の両親は気づきました。そこで音楽教師を雇い、彼に音楽を教えたのです。今、彼は作曲家になっています。ブランソン卿や大江光の例は特別でしょう。しかし、親が子どもの長所を見い出し、その能力を育てる為に尽力すれば、どんな子どもでもはかり知れない可能性を秘めているということを如実に示しています。

子どもを理解する

子どもの優れている部分を見つけるには、特性を見極め伸ばしていく事が必要です。多くの場合親は、子どもの苦手な部分を矯正しようとします。他の子どもと比較し、その子のようにしようとします。しかし、優れている事を伸ばしていけば、苦手な事はだんだん減っていき、最後には無くなってしまうと私は経験から学んだのです。

子どもの特性を見極め、それを伸ばすには以下の事を参考にするとよいでしょう。

1.子どもの能力を見極めることに注力しながら、定期的に一緒に何かをするか、子どもがやっていることを観察する。素晴らしいと思えば小さなことでも留意する。

2.他の子と比較しない。あなたの子はその子自身の人生があることを忘れてはならない。友人、友人の子や、自分の子の決断に基づいて判断しない。あなた自身が子どもをどう育てたいかだけを判断基準にする。

3.焦らない。子どもの成長はゆっくりで、時間がかかる。いつも子どもを観察する。

4.子どもの長所だけを他人に話し、短所は話さない。どうしたら長所を伸ばせるかを考える。

5.目標を定め、子どもに教える。目標に向かって子どもと一緒に努力する。

6.子どもが理解に苦労しているようであれば、他の方法を模索する。子どもにとって有用な方法を見つけるまで様々な方法を試してみる。

7.読書、勉強を怠らない。苦労しているなら、同じような苦労を経験しつつも成功を収めた知り合いに聞いてみる。子どもを伸ばすのは自分が最適と認識したうえで、専門家の助言を求める。

子どもが理解しないのは時期が適切でない場合もあります。教育で最も大切なのは学びを促進させることです。学びがなければ教育は意味をなさず、教えられている内容ではなく学習者に焦点を合わせるべきでしょう。

息子は入学時には単純な計算の概念が理解できませんでした。しかし、時が来れば理解するようになると私は分かっていました。彼が5歳の時、「5+1=6」の計算が理解できなくても、頭の中で計算できていたことは分かっていました。車で外出した時年齢の話になり、彼は「今5歳だから、次は6歳になる。」と言ったのです。その時に、分かっていないように見えても、学ぶ時がくる、適切な方法も見つかる、と悟ったのです。今思えば、ちょっとした気づきが何年もの間、子育てや教師としての私の役に立っている、それに気づいたあの瞬間を有難く思っています。

Oasis英会話ブログ>> 携帯用

//

コメントを残す

相模原市 Oasis英会話をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む