効率的な教育方法は効果的ではない その3

効率的な教育方法は効果的ではない その3

過去2回のブログでは、サーブ博士らの著書「Rousing minds to life」で述べられている教育理論の6個の指導方法のうち2つをご紹介しました。一つ目はモデリング、2つ目は行動の管理でした。今回は、3つ目の指導方法―フィードバックです。

フィードバックとは、学習者の成果について情報を与えることです。教育システムの中では、フィードバックは成績表やテストの結果等で与えられます。教室や家庭での子ども達には、行動に対してそれが正しいか、それとも修正が必要かを確認することで、フィードバックを与えられます。サーブ博士らは、正確な基準を設けることがこの方法の最も重要な事だと述べています。

効果的なフィードバック

事実と向き合うときは、正確さが非常に重要です。例えば、ある物体の色や形は非常に重要な事実です。フィードバックは、「この本は正方形ではない。長方形である」となります。もしも子どもが既に答えを知っており、たまたま忘れている場合は、答えを連想させるようなヒントを与えるほうがより効果的です。

意見や視点などは、異なった種類のフィードバックが求められます。正誤がはっきりせず、正確性が当てはまらないからです。例えば、ある生徒が素晴らしい意見を述べたとします。「とても良い意見ですね」と述べるのがふさわしいでしょう。

フィードバックが不適切なら学びへと発展しません。例えば、英語を習っている子に“What color is an apple?”と尋ねます。生徒が「赤」と答えたら、それは間違ってはいませんが、答えるべき言語が違います。この場合は、“Yes, it is red”( redを強調)と答えるのが最適です。“NO”と答え生徒をあざ笑うよりも、正しい答えを生徒に教えるほうがより生産的です。

子どもや生徒に意見を求める時は、教師や親は学びへ導く方法でフィードバックを与えることが重要です。たとえ意見がばからしく意味をなさなくても、その通り子どもに伝えれば自信を失ってしまうでしょう。挑戦するのを嫌がるようになるかもしれません。この様な場合は、なぜそう思うのか、理由を尋ねる事が有効です。子どもが何が求められているのか分からないようなら、教師や親は学習を促す第1の方法―モデリングを行ってみるべきです。つまり、例を挙げて意見の述べ方を示すのです。もしも上手くいかなくても、継続すれば徐々にできるようになります。効果を求める教師は、すぐに結果を出す事を求めていない事を忘れないで下さい。現在の結果よりも総合的な進歩の方がより重要なのです。

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