普通の子どもを立派な大人に育てる その2

一国の王子でさえ普通の赤ちゃんとして生まれます。一般の子どもと大きく異なるのは、生まれた環境と将来王となるように育てられることです。環境や目的が同じなら、他の子どもと何の違いなく育つでしょう。

私は、日本人、アメリカ人、ザンビア人などの人種に関わらず、5歳ぐらいまでの子は同じような行動をとるように感じます。内気な子はいません。違いは7歳ぐらいから現れはじめます。
子どもが成長すると、文化的背景や家庭環境によって違ってくるのはどうしてでしょう?内気になったり、自信を持つようになるのは、どうしてでしょう?

言葉
違いをもたらすものの一つは、子どもが自分自身について耳にする言葉です。聞く言葉が自我を作ります。自我の形成が自尊心を持つ子に育つか、そうでないかを左右します。
子どもの自尊心の形成に影響を与える良い例をご紹介しましょう。
ある母親が「あなたのお子さんは上手にピアノを演奏したわね!」と褒めます。
この賛辞に対しては二つの返答があります。
1.一つ目は、「とんでもない、まぐれよ。」よく聞く返答です。
2.二つ目は、「ありがとう。一生懸命練習したのよ。」この様な言葉は日本人の親からほとんど聞きません。

1番目の返答では子どもの努力を認めていません。子どもは、演奏が上手くいったのは幸運のお蔭だと思ってしまいます。そして、結果はコントロールできないものだと考えます。努力はしますが、それは母親を喜ばせる為です。自身の成功や失敗について、自分が100%責任を持つと思わなくなります。自分の能力についての自信ではなく希望が動機になるでしょう。
2つ目の返答は子どもの努力を認めています。こどもは、母親や先生が自分の努力を認めてくれたことを誇りに感じるでしょう。成功するのも失敗するのも自分の責任と認識し、一生懸命努力するようになります。
言葉が長期間に渡って与える影響や力は計り知れないものです。
5歳前の子どもは周りの状況にとらわれず自由に自分を表現します。思っていることを素直に口に出そうとします。しかし、否定的な言葉を聞けば聞くほど、やること、言うことに慎重になります。育つ環境によって、思春期に自分を表現できるような子にも育つし、表現できない子にも育つのです。
子どもの前で子どもについて話すときに使う言葉を注意深く選べば、子どもの自尊心を育てることになります。立派な大人になるためには、自尊心は絶対に欠かせないものなのです。

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