子どもにとっての効果的な勉強方法その1

 

子どもは、学んでいることに興味を持てば、あっという間に覚えてしまいます。親や教師が負う最も重い責任は、子どもが楽しく学べる方法で教えることです。有能な先生は、学習に対する子どもの興味を継続させることができます。興味の度合いが強いほど習得が早いことを知っているからです。
日頃馴染みの無いものより、アニメのキャラクターなど身近なものを使ったほうが子どもの興味を引きます。また、ばかげた表現や子どもっぽい表現を使うほうが、現実的な例よりも、よく覚えるものです。
学びを早める上でもう一つ大切なことは反復学習です。ある調査によれば、一つの言葉を覚えるのに、平均16回その言葉を聞く必要があるそうです。ですから、確実に習得するには、反復学習が欠かせません。でも、繰り返しは退屈ですよね。私は、動物の鳴き声を真似たり、ロボットのような声を使ったりし、それを子どもたちにも真似させます。そうすれば、何回も聞いたり話したりせざるを得ません。記憶にとどまります。
子どもに教える際に大切なことは、子どもが興味を持って学びに取り組める楽しい方法を見つけ出すことなのです。

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習い事の選び方

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習い事の選び方

習いごとを決める前に考慮すべき重要な点が2つあります。
第 1に習う期間です。長ければ長いほど効果が高く、後の人生で役に立つ能力が身に付きます。幼い頃に習い始めるのが理想的ですが、更に決定的なのは辞める時 期です。子どもは大人よりも短期間で能力を習得しますが、一方忘れるのも早いものです。ですから、何をしたいか自分で判断できる10代後半まで続けるのが 理想です。十分な期間学ばなければ時間と労力の無駄です。
第 2には、良い先生を見つけることです。良い先生とは、子どもの技術的な能力よりも総合的な成長に注力する先生です。良い先生は、子どもが人間として成長す るために自身の技能を使います。子どもの長所と短所を認識し、長所を伸ばして自信を持たせ、短所を補って能力のバランスを取ることに力を注ぎます。
あ なたが子どもの頃に身に付けた能力で、日々の生活に役に立っていると思うのは何ですか?大人になって身に付けておきたかった能力は何ですか?何をもっと学 びたかったですか?変化の速いこの時代に、あなたの子どもが大人になった時に役立つと思う能力は何ですか?これらの問いに対する答えが、子どもの習い事を 決めるに役立つでしょう。

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英語学習を始める最適の年齢は?

18年間英語を教えてきて、6歳までの子ども達について次のことが分かりました。
1.聞いた音をその通りまねるので、自然と正しい発音が身につく。
2.表現を聞き、体の動きや顔の表情を見るだけで、何を言っているか 理解する。日本語訳を尋ねることは稀で、聴覚と視覚を使って理解しようとする。辞書を使わず親の言葉を理解できる言語習得能力を持っている。
3.失敗を恐れない。英語を使うことが楽しいので、英語に慣れるのも 早い。
4.躊躇しない。他人に知識をひけらかしたがる。他人の行動を見て、自分にも出来ると思う。

一方、7歳を超えると日本語訳を聞きたがることが増えます。少しずつ失敗を恐れるようになり、自信を失っていきます。結果、6歳以下の子ども達と比べて英語を使わなくなり、言語習得のスピードも遅くなります。
言語学習に欠かせないのは、年齢に関わらず、状況から推察し、失敗を恐れずに練習を繰り返すことなのです。

効率的な教育方法は効果的ではない その5

5つ目の方法は「問いかけ」です。質問には機敏な言語と認識の反応が求められ、創造を誘導します。質問は思考を促進します。

サープ博士らは2種類の質問があると述べています。第1は記憶のレベルを確かめる質問です。評価は教育には必須ですが、教育に直接的に貢献する方法ではないとサープ博士らは述べています。
第2は「助ける」質問です。学習者が一人では創造できない心理的な工程を生み出すため質問することです。

教師や親は、このような質問をすることで、生徒や子どもが2つの情報を結びつける手助けすることができます。私は教室では、理解の促進だけでなく英語を使う為にも、子ども達によく質問をします。例えば、おもちゃのバナナを全員に回して、「何色かな?」と問いかけます。生徒がだれも質問を理解していないと仮定しましょう。彼らに見えるのはバナナです。生徒の頭には2つの質問が浮かぶでしょう。まず、「これは何?」、そして「これは何色?」。私がどちらの質問をしているのかヒントを与える為に、子どもが知っているであろう「ピンク」という単語に着目します。そして、“Is this pink?”と尋ねます。子ども達から(もちろん日本語で)、「違う!」という答えが返ってきます。そこで私は頭を振りながら、英語で”No!”と強い調子で言います。そして、私の真似をして発音してみるように子どもを促します。次に、“Is this orange?”と尋ねると、同様な返事が返ってきます。それから”Is this yellow?”と聞き、うなずきながら“Yes, yes, yes!”と大きな声で言います。私は質問を、生徒たちは答えを繰り返します。

このやり取りの結果、生徒は以下の様なことができるようになります。
1.“What color is this?”の質問を理解し、答えられる。
2.“no” と “yes”のお意味を理解し、使えるようになる。
3.“yellow”の意味と使い方を覚える。

私は英語でも日本語でも一切説明をしていないことを忘れないでください。にもかかわらず、自然なコミュニケーションの流れの中で子ども達は学べているのです。一連の質問を通して、親/教師は無知で混乱の中にいる子ども達を洗練された「学び、理解」の段階へ昇華させることができる、とサープ博士らは述べています。
質問の目的を明確にすることが重要です。上述の例では色を尋ねることです。答えが日本語でも合っていれば構いません。次の段階での質問は“What’s this?”になるでしょう。従い、2つ目の質問は子どもならだれでも知っているメロンを使って、“Is this a melon?”となります。すると、子ども達は「バナナ」と答えるでしょう。この時点では子ども達は質問を理解しているはずですから。
質問のレベルや複雑さは、状況や生徒のレベルに応じて発展させられます。長期的な結果を出すまでには、効果的な学習方法では時間と反復が必須です。

 効率的な教育方法は効果的ではない その4

4つ目の教授方法は「指示」です。つまり、ある特定の行動を要求することです。例えば、「このページを読んで、内容を説明しましょう。」、「袋を開けて中身を言いましょう。」などです。これらの例では、動作と言語の両方の行動を求められます。
サープ博士らは、効果的な指示には3つの要素―行動の管理、フィードバック、認識の構築―が組み込まれる必要があると述べています。上述の例では、生徒は教師の指示に従い、ある特定の行動をとることが求められます。関係のない事をしようとすれば、元に戻って求められた課題に取り組むことを促されます(行動の管理)。課題を上手くこなせれば成果が評価され称賛されるでしょう(行動の管理とフィードバック)。書かれている内容が分からなかったり、袋の中身が分からなければ、教師や親は情報について再度説明します(認識の構築―後述)。
効果的な指導方法 指示は、子どもの年齢や能力によって、簡単にも複雑にもできます。「7つの習慣―ファミリー」の著者のコヴィー博士は、指導は効果的で、かつ、子どもに分かりやすいものであるべきだと述べています。子どもに責任感を感じさせることが重要で、課題や結果が明確であるべきです。
指示の複雑度は子ども、学習者の成熟度や能力によって決まります。分かりやすく、実行しやすくするために、課題を小さく分割することが大切です。例えば、「袋を開けて中身を言いましょう。」、「よくできました。次は、物を色別に分けましょう。」、「よくできました。青と赤の物の数を数えましょう。」、「次は、赤(red)、青(blue)と書きましょう。」、「隣に数を書きましょう。」などです。 特に小さい子どもには、「袋の中の物の色とそれぞれの数を書きましょう。」と複雑な指示を出すよりも、わかりやすいでしょう。
多くの生徒や子どもは、自分の意志ではなく、指導方法が複雑すぎて認識できないから課題が実行できないのです。子どもは何でも吸収することを忘れないでください。辞書には、「学習者とは課題等について発見する人」との記載があります。つまり、課題や、やり方が分からない状態なのです。 生徒や子どもと効果的に関わるためには、彼らが何を考えているか、理解する努力をしましょう。一度にどの程度の課題がこなせるかを理解し、それに応じて指示を出しましょう。 多くの親は思春期の子どもの扱いに苦労しますが、それは子どもを理解していないのが原因です。
親になると、親と子どもでは大切なものが違うという事実を忘れてしまうのです。友達の前で恥をかくことの方が、不幸な両親よりも不安なのです。 効果的な指導を行いたければ、怒りに任せて指示を出すのは止めましょう。 また、指導が権威的になり過ぎると反感を覚えるとサープ博士らは述べています。

 

効率的な教育方法は効果的ではない その3

効率的な教育方法は効果的ではない その3

過去2回のブログでは、サーブ博士らの著書「Rousing minds to life」で述べられている教育理論の6個の指導方法のうち2つをご紹介しました。一つ目はモデリング、2つ目は行動の管理でした。今回は、3つ目の指導方法―フィードバックです。

フィードバックとは、学習者の成果について情報を与えることです。教育システムの中では、フィードバックは成績表やテストの結果等で与えられます。教室や家庭での子ども達には、行動に対してそれが正しいか、それとも修正が必要かを確認することで、フィードバックを与えられます。サーブ博士らは、正確な基準を設けることがこの方法の最も重要な事だと述べています。

効果的なフィードバック

事実と向き合うときは、正確さが非常に重要です。例えば、ある物体の色や形は非常に重要な事実です。フィードバックは、「この本は正方形ではない。長方形である」となります。もしも子どもが既に答えを知っており、たまたま忘れている場合は、答えを連想させるようなヒントを与えるほうがより効果的です。

意見や視点などは、異なった種類のフィードバックが求められます。正誤がはっきりせず、正確性が当てはまらないからです。例えば、ある生徒が素晴らしい意見を述べたとします。「とても良い意見ですね」と述べるのがふさわしいでしょう。

フィードバックが不適切なら学びへと発展しません。例えば、英語を習っている子に“What color is an apple?”と尋ねます。生徒が「赤」と答えたら、それは間違ってはいませんが、答えるべき言語が違います。この場合は、“Yes, it is red”( redを強調)と答えるのが最適です。“NO”と答え生徒をあざ笑うよりも、正しい答えを生徒に教えるほうがより生産的です。

子どもや生徒に意見を求める時は、教師や親は学びへ導く方法でフィードバックを与えることが重要です。たとえ意見がばからしく意味をなさなくても、その通り子どもに伝えれば自信を失ってしまうでしょう。挑戦するのを嫌がるようになるかもしれません。この様な場合は、なぜそう思うのか、理由を尋ねる事が有効です。子どもが何が求められているのか分からないようなら、教師や親は学習を促す第1の方法―モデリングを行ってみるべきです。つまり、例を挙げて意見の述べ方を示すのです。もしも上手くいかなくても、継続すれば徐々にできるようになります。効果を求める教師は、すぐに結果を出す事を求めていない事を忘れないで下さい。現在の結果よりも総合的な進歩の方がより重要なのです。

効率的な教育方法は効果的ではない その2

サーブ博士によれば、行動を支援する第2の手段は学習者(子ども)の行動を管理することです。行動の管理の目的は、望ましい行動を促し、望ましくない行動を阻止することです。学習時に子どもの行動を管理する

効果的に行動を管理するには、学習の目的、目標を明確にすることが必要です。例えば教室でゲームをする目的は、教師が生徒同士のコミュニケーションを促すためなどです。目標はゲームをすること、目的はコミュニケーションすることです。

家庭では、親は子どもに本を読んでほしいと思っているでしょう。目的は本の中身を学ぶこと、あるいは、静かに座って何か生産的な事に集中すること等になるでしょう。

いずれの場合でも、子どもに望むことは明確です。

生徒が期待通りに出来れば、誉められ、ご褒美を与えられます。望ましくない事をすれば、年齢にもよりますが、叱られ、お仕置きされ、特権を取り上げられたりします。

望ましくない行動をした時

効率をもとめる教師はすぐに結果を求めるのですぐ叱るでしょう。子どもを怒鳴りつけることもあります。効果を求める教師は感情をコントロールし、子どもの話を聞きます。「どうしてこんなことをしたのか?」「自分のしたことが正しい事なのか?」「あなたの行動の結果、私は何をしなければならないか?」などです。子どもからの返答を心から聞こうとします。

2.効率を求める教師や親は、子どもを脅したり、うそをついたりします。

例えば、「やらないとご飯をあげませんよ。」と言ったりします。言ったことを実行するつもりはなく、自分の指示に従わせるために脅すという手段をとります。一方、効果を求める教師や親は、何かをする前に重要性をきちんと説明し、手順に沿って取り進めるよう促します。

3.効率を求める教師は生徒へ賄賂を使う

効率を求める教師や親は、何かをする前に子どもに報酬を与えます。一方、効果を求める教師や親は、すべき事が終わったらご褒美がもらえると約束します。

基準を決める

子どもは訓練が可能です。教師や親にとって大切なのは、基準を決め、それを達成するために努力することです。達成までには時間が必要です。子どもが反抗する理由は多くの場合、教師、親の子どもの扱い方が下手だからです。つまり、効果ではなく効率を求めているからです。

私自身の子育てや教師としての経験から、どんなに小さな子どもともコミュニケーションすることを学びました。子どもが好ましくない行動をすれば、私は何をしていても一度手を止め、その子の目を見て話します。大声をあげたり、怒りに任せて行動したりしません。私の話に集中して欲しいので他の子から離れた場所に移動します。そして、「こんなことをしたよね、やって良い事だったかな?」と聞きます。「自分が正しかった。」と答える子はいません。「いいえ」と答えた後、理由を聞いて、その行動が引き起こしてしまった結果を諭すようにしています。

 

効率的な教育方法は効果的ではない その1

効率的な教育方法と効果的な教育方法には違いがあります。効率的な方法では、効果的な方法よりも目に見える結果を短期間に出します。しかし、効果的な方法は長期的に見て質の良い結果を生み出します。効率的な方法は数値と関係があります。時間の長さ、テストの点数などです。効率をもとめる親、教師はせっかちで、極力短時間で目に見える効果を得るためには何でもします。一方、効果を求める方法の場合は、数値は目的ほど大切ではなく、単に学習過程での限られた側面として考えられています。効果を求める親、教師は時間的な指標や結果よりも、目標に重きをおきます。

教えるとは?

著書Rousing Minds to Lifeの中で著者のサーブ博士は、教えるとは「行動を支援すること」と定義しています。教える事は行動を支援することであり、その支援によってある行動が完遂された時に教育が行われているとみなす、と指摘しています。

親と教師の役割は何か?

親と教師の役割は、学習者が実行することを支援することです。真の学びの為には、効率ではなく効果に焦点を当てるべきです。子どもの能力の発達が目標であれば、保護者から提供される支援のパターンは、より機敏で、不測の事態に対応でき、かつ辛抱強いものであるとサーブ博士は述べています。教育の支援の一つの方法はモデリングです。モデリングとは、学習者に行ってほしい事を教師がデモンストレーションし、それを学習者に真似をさせることです。既に知っていることを実演する必要はありません。

既知の事実を教える事は学習者が退屈になるだけでなく、学びを阻みます。効率を求める親、教師は学習者が行動する前に手を差し伸べてしまう強い傾向があります。一方、効果を求める教師は学習者が行動に必要としている時間を十分に与えます。学習者は行動を完了するまで、段階を踏んで辛抱強く導かれます。学習者がつまずけば、効果を求める教師は、学習者に代わって行動するのではなく、モデリングをして見本を見せます。モデリングは、特に年少者に対しては、口頭での説明より効果的です。初めての行動に時間がかかっても、上手にできなくても、重要ではありません。その後の進歩が大切なのです。